事実に基づいた自己評価をする

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今まで考えてきたことは、サラリーマンの世界では、「仕事評価」あるいは「業績評価」と呼ばれるものである。
すなわち、年初に仕事の目標を決め、それに基づき年度末に評価するという目標制度である。
一方、会社によっては、この「仕事評価」とは別に、「行動評価」あるいは「人物評価」というものを別個に設けていることがある。
また、「仕事評価」の中に、行動部分を織り込んでいる企業もある。
どうして、こういう評価制度あるいは評価基準があるかと言えば、会社は、仕事の達成度だけではなく、総合的に人物を見たいからである。

 

この「行動評価」あるいは「人物評価」欄には、ずらりと次のような評価項目が並んでいる。
「あなたは、経営方針をよく理解し、部下に徹底していますか」「コンプライアンスを遵守し、内部態勢の確立に努めていますか」「部下の指導、育成に努めていますか」「部下に対する傾聴の姿勢をとっていますか」「チームワークを重視し、協調で業務を進めていますか」「他部署との連携を図っていますか」「どんな困難なことにも積極果敢にチャレンジしていますか」「「先例のないことにも取り組んでいますか」「情報を積極的に入手していますか」…………
つまり、業務に対する姿勢、行動を見たいのであろう。

 

そして、ここでも、自己評価が実施され、上司は、部下の自己評価を参考に評価をつける。
その際にも、面接が実施される。
評価欄は、たいがい、高い方からA、B,C,D,Eあるいは、5,4,3.2,1の5段階になっている。
そして、中間であるCあるいは3は職責通りの行動、Bあるいは4は職責を上回る行動、Aあるいは5は全社の模範となる行動と、評価基準が示されていることが多い。

 

さて、あなたは、こんな評価項目と評価基準を目にして、迷わず自己評価をつけられるだろうか?
まだ、「仕事評価」あるいは「業績評価」の方が、結果がはっきり現れる分、つけやすいのではないだろうか?
あなたは迷う。自分は、「全部C(3)ではないか」と思う。しかし、それでは、あまりにも何も考えてないように思われる。また、自分の「売り」もない。「はて、どうしたものだろうか」と悩む。

 

私は、 この制度は、多分、社員に自覚させるということを狙いにしていると思うが、あまりにも答えにくく意味が薄くなってきていると思っている。
実際、私は、次の3種類の回答を目にしてきた。
1つは、全部AかB(5か4)と書く集団。もう1つは、全部C(3)と書く集団。そして、もう1つは、C(3)を中心にしてB(4)あるいはD(2)を織り交ぜる集団。
この3集団に集約されていた。
そして、管理職から見て、よくできると思われる人は、C(3)を軸にして前後に評価を織り交ぜる人であり、一番どうかなと思っている人は、全部AかB(5か4)と書く傾向が強かった。
「これでは、意味がないじゃないか」と思い続けていた。
多分、前に「仕事評価」のところで述べたように、できる人は、自分に厳しい傾向があるから、こんな自己評価になるのだと思う。

 

しかし、的確な自己評価というものがあるのである! それを一緒に考えていきたい。
結論から言うと、「事実」が重要である。「事実」に基づく判断が重要である。
たとえば、この評価項目の中で、「部下の指導、育成に努めていますか」という項目がある。
あなたは、週に1回必ず、新人の〇〇さんと入社2年目の××さんのために時間を取り、彼らの指導を実施していた。そして彼らから質問や相談を受けていた。
こんなことは、口で言うのは容易いことだが、あなたは、1年を通して毎週必ず実施していたのである。なかなかできることではない。
こんな「事実」があれば、高い自己評価をつけてもいいのである。
他にも、あなたは、毎週水曜日、必ず新規開拓を実施していた。これも、なかなかできることではない。

 

こんな自分が実施した「事実」を思い浮かべてもらいたい。
実は、こうした「事実」こそが、あなたの「売り」であるとともに、あなただけの行動なのである。
こんな「事実」を知ってもらうことは、あなた自身を知ってもらうことなのである。
また、こういう「事実」を積み重ねていくと、俗な表現にはなるが、サラリーマンとしての成功につながるのである。

そして、もし、その「事実」が、「まあ、当たり前だな、普通だな」と思えるときは、そのときこそ、評価欄の真ん中にあるC(3)に〇をつければいいのである。

 

あなたは、だいぶわかってきたと思う。
それでも、あなたは、「いったい、コンプライアンスの遵守で、職責を大きく上回る行動ってなんだろう?」「経営方針を理解し、部下に徹底するで、職責を大きく上回る行動ってなんだろう?」と首をかしげているのではないだろうか。
確かに問題が悪いのである。しかし、「いったいなんだろう?」と考えることは重要なのである。
そう考えると、「事実」に向かう。もっと考えると、「事実」を作る行動に出るからである。

 

そして、そんなことを考えもせずに、全部AかB(5か4)、全部C(3)をつける人は、まったく意味がわかっていないということになる。
そんな人は、それこそ、上司から、「何を考えているんだろう?」と思われるだけである。
繰り返して言う。
「事実」を作る、「事実」を積み重ねるという行動が決め手なのである。
そして、ここまで来たら、あなたは、次のこともわかったと思う。
そう、評価は、自分で作るものなのである。

 

 

ポイント
①自己評価するときは、自分が実施した事実を思い浮かべてみる。
②事実を作る、事実を積み重ねるということが評価につながる。
 そう考えると、評価は、自分で作るものだということがわかってくる。

 

 

 

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