できた数よりできなかった数を言う

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年度末の評価面接のときに、自分ができたことを中心に話す人と、自分ができなかったことを中心に話す人とに真っ二つに分かれる。
そして、あなたは、「それは、やはり、1年の目標を自分で立てたんだから、できたことを中心に話す方が自然じゃないか。また、そっちの方が印象もよくなるし………」と思っている。

 

本当にそうだろうか? このことは、よくよく冷静に考えてみなければならない。
まず、「できた」「できなかった」は、誰が判断するのであろうか?
あなたは、「それは、やはり自分が一番そのことを知っているんだから、自分だろ」と思う。
それは、その通りである。
だから、「目標設定シート」には、自己評価欄があるのだ。
自分で自分の評価を行うことは重要である。
しかし、評価は最終的には、上司がつける。
ということは、この「できた」「できなかった」は、あなたの判断と人の判断があるということだ。
だから、評価面接というものがあるのだ。これは、あなたと上司との判断のすり合わせの場である。
当たり前のことだが、まず、この基本原則はおさえておく必要がある。

 

次に、あなたが考えなくてはならないことがある。
それは、「できた」にもレベルがあるということである。
およそ世の中で、「完璧にできた」ということは非常に少ないはずだ。
だから、「どの程度できたか」を考えることは必要だということだ。

 

そして、もう1つ考えなくてはならないことがある。
それは、あなたの目標設定には、複数の目標項目があるはずだ。
その全部が、全部、果たして本当にできたのだろうか?
これも一般論であるが、世の中、全部が全部できたということは非常に稀である。

 

さて、ここからが重要だ。
この問題は、詰まる所、「できたこと」「できなかったこと」どちらに関心があるかということである。
そして一般的な傾向であるが、「できる人」は、「できなかったこと」に関心を示す。
それは、有名なスポーツ選手や、著名な経営者の本を読めばわかる。
かれらは、「できていない」ものに関心を集中させ、飽くなき挑戦を続けている人たちである。
傍から見ると、「すごい!完璧だ」と思う彼らは、自分では「できていない」と思っているのである。
そして凄まじい情熱で、「できていない」ことに取り組んでいるのである。
このことを逆の見方をすれば、そういう追求をしているから、その道の一流になっているとも言えるのである。

 

こんな話は、結構ありふれた話だと思うが、重要なことは、「できていない」と考えることは、進歩を生むということである。
だから、どうしようかと必死になるのである。
これを、「できている!」と言い切ったら、そこから先には進めない。進歩がなくなる。
私の経験からも、伸びる社員というものは、等しく「できていない」方に関心を寄せる社員だった。
「できていない」と考えるから、アドバイスを受け容れる土壌が生まれ、そして自分自身も人一倍努力するから、成長に成長を重ねるのである。

 

さあ、あなたは、今までのことをどう思うだろうか?
実際の現場では、上司は、「できている」と言われると、「本当にそうか?」と疑問を持つ。
逆に、部下が、「できていないこと」や「できていない部分」を中心に話を進めると、上司は関心を示す。アドバイスを送りたくなる。
上司との間で、評価の共有が始まる。
そして、上司はこう思うのである。「こいつは、できていないことやできていない部分に気づいている。ということは、多分、できているんだろうな」と。

 

今話したことは、問題の本質ではないかもしれない。
しかし、一般的な傾向であることは確かである。
そして、人は、あまり「できている。できている」と言われると、あまりいい気はしない。

 

 

ポイント
①できる人は、「できていないこと」や「できていない部分」に関心を向ける傾向が強い。
②「できていない」と考えると、どうしたら「できる」ようになるかを考え、追求するから、進歩が生まれる。

 

 

 

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