決められたことはすぐに具体的行動に移す

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一言で会議と言っても色々な側面がある。実は、会議に向かう姿勢、そして会議のあとの伝達、徹底が非常に重要であると、今まで述べてきたつもりである。
そして、日本のサラリーマン社会には不思議な現象がある。それが今回のテーマである。
それは、会議で決められたことが、なかなか実行に移されないという現象である。

 

私は前項で、「会議は、会議することが目的ではない。決められたことの伝達と徹底があって会議の目的は達せられる」と書いたが、この現象は、ここで言う「徹底」がなかなか図れないということになる。
さらに、この「徹底」のなかに、今までと違った新しいことが含まれていたとしたら、まず、やらない。なかなかやらない。

 

あなたも、会議の内容の伝達を受けて、「ふーん。わかった。わかった。そのうちやるさ。みんながやるようになったら、オレもやるよ」「今は、それどころじゃないんだ。だいいち、そんなことやったって意味がないじゃないか。それに現実離れしているしさ」と思っている。
これは、別にあなただけが思っていることではない。
往々にしてみんなが思っていることなのである。
こうして決められたことがなかなか実行に移されないのである。

 

この現象を一緒に分析してみよう。そこには色々なことが詰まっている。
まず、「そのうちやるさ………」は、家電製品で新商品が発売になったときの「そのうち買うさ」に感覚が似ている。
それは、人は、今まで慣れ親しんできたものを手放すことに抵抗があるからである。
別に新しいものや、新しいやり方がなくても、当面不自由することがないからだ。
しかし、新しいものが、劇的な効果をもたらす場合は、人は受け容れるだろう。
ということは、別にあなたをカバーするわけではないが、会社側も伝達者も、説明が下手かあるいは、そこまで考えていないかのどちらかである。
「効果」を示さなければ、人はやらないのである。

 

もう一つ。「今は、それどころじゃないんだ………」とあなたは言うが、もしかして、「それどころじゃない」のは会社かもしれないのである。
会社は、それをやらなければならない状態かもしれないのである。
また、あなたは、「そんなことやったって意味がないじゃないか………」とも思っている。
ということは、会社も伝達者も「背景説明」が下手か、「背景説明」をしていないかのどちらかなのである。

 

すなわち、会社からの効果説明や背景説明が不十分だから、あなたは腑に落ちないのである。
だから、あなたも、周りの人も、様子見なのである。
よく企業のトップは。「いったい、ウチの会社はどうなっているんだ? みんな、何も変えようとしないじゃないか。社員の意識が足りない」と言うけれど、変えなくてはいけないのは、会社の伝達の仕方かもしれない。
それに、よく「社員意識、社員意識」と問題を難しくするが、もっと単純なところに問題は存在するのである。
「決められたことをちゃんとやる」仕組みを作れば、会社は変わるのである。
余談だが、私はよく思っていることがある。
それは、世の中、問題を難しくしすぎるのである。こんなところを、「社員意識」まで持っていくことはないのである。
また世のビジネス書も問題を難しくする傾向がある。それは、実務を知らないことに原因はあるかもしれないが、難しくしないと売れない、売り続けることができないという側面もあるのではないかと思っている。

 

さて、このテーマについて、会社側や伝達側の問題を述べてきたが、あなたには、一つ見落としていることがある。
それは、あなた自身が、「みんながやるようになったら、オレもやるよ」と思っていた部分である。
この言葉は、逆に言うと先行者がいることを示している。
ここが、あなたの立場から言うと、非常に重要なのである。
ここも難しいことを言うつもりはない。
単純に、サラリーマン社会では、先行者には、大きな大きな評価が与えられるのである。

 

それは、考えてみればすぐにわかることである。
会社や組織は、なにか困っていることや、解決したいことがあるから、新しい提案をしているのである。新しいことをやれと言っているのである。
それに対して、すかさず、行動で反応する人のことをどう思うかは、言う必要もないだろう。
現実的な話にはなるが、あなたの会社の評価表というものをじっくり見ていただきたい。
たいがい、「チャレンジ精神」という項目が一番上に記載されているのではないだろうか。
そして、「チャレンジ精神」の定義は、現状を変えようとする行動である。
先行者たちは、ここで大きな得点を稼いでいるのである。
あなたは、会社が決めた「新しいこと」の意味と背景をつかみにいき、何でもいいから、そしてどんなに小さなことでも構わないから、具体的行動に移した方がいい。しかし、どんなに小さくとも、人がわかるような具体的行動を起こすことが重要である。

 

まだ、このことがわかりにくいようだったら、こんなことをイメージしてもいい。
たとえば、あなたの職場で、「職場をもっときれいにしよう。そのために、ごみ箱を変えた方がいい」という決定がなされたとする。
あなたは、その足で、ごみ箱を買いに行くのである!
これが具体的な行動に移すということなのである。
ごみ箱を手にして会社に戻ったあなたを、あなたの上司や周りの人はどう見るだろうか?
こんなことなのである。そして、こんなことで癖をつけて、様々な課題の先行者になればいい。
あなたの評価は際立つことになる。

 

 

ポイント
①決定されたことの効果や背景を説明しないと、人は実行に移さない。
②どんな場合でも、新しいことにチャレンジする先行者がいる。
 先行者は大きな評価をもらうことは間違いない。
③どんなに小さなことでも構わない。具体的な行動に移す癖を身に付けることが重要である。

 

 

 

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