「どうすれば、できるか」を話す

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あなたは、会議の出席者には2つのタイプがあることに気づいている。
それは、会議出席者は、会議主催者の提案に、すぐに賛同するタイプと、いつも難色を示すタイプとに分かれるからだ。
あなたは、前者の人を見て、「まったく調子いいよな」と思う。また、後者の人を見て、「言っていることはわかるが、いつもその人が発言すると、課長の顔はこわばるもんな」と思う。
「いったい、どっちがいいのだろう?」と思い、自分に質問が当たらないことを祈る。

 

実際、サラリーマン社会ではよくある光景である。
あなたは、「もしかして会議主催者の提案にいつも難色を示す人は、自分の心に正直なのかもしれない」と思っている。
また、「その人は、自分から見ると提案に難色を示しているように見えるが、実は、自分の意見をきっぱりと言っているのではないか」と思えてくる。
そして、「ビジネス書にも『自分の意見はきっぱりと言う』と書いてあったもんな」と、その内容を思い出す。

 

この問題は難しい。
一般論で言えば、やはり、「自分の意見はきっぱりと言う」が正しいように思える。
しかし、次のことを考えてもらいたい。
会議主催者は、「なぜ会議を開催するのか」ということである。
会議開催の目的は、定期的な報告会、売上の見込会議、ミーティングの色彩が強いものも結構あるが、確かに目的を絞った会議というものもある。
こうした目的を絞った会議では、必ずと言ってよいほど、会議主催者(多くは上司にあたるのだが)から新たな提案があるのである。
それでは、なぜ、会議主催者は新たな提案をするのであろうか?
それは、現在起きている問題や、気にかかっている問題があるからである。
そしてそのために、現在の仕組みやルール、担当等を見直して解決したいからである。

 

そう考えると、会議の目的自体が現況変更ということになる。
もっとも、的外れな提案だったら、徹頭徹尾反対で問題はない。
しかし、現在の問題を解決しようということが目的だったら、詰まる所、その提案ができるか否かが判断基準となる。
あなたが、難色を示していると思った人は、すなわち、現況では、「できない」と判断している人である。
それには、様々な理由があるのだろう。
現在の業務で手いっぱいの場合、要員が不足している場合、そのことによって多大な時間やコストがかかってしまう場合、他の業務や得意先に影響してしまう場合………。
そんなことを考えて、「できない」と判断しているのだろう。

 

これはこれで、根拠を持った判断と言えるかもしれない。
提案に何も考えずに、「すぐに賛成」という人よりよほどましのような気がする。
しかし、よくよく考えてみれば、提案に対して、「できない」という判断基準は示しているかもしれないが、「どうすれば、できるか」ということは言っていない。
これでは、のっけから提案に蓋を閉めているようで、議論はいっこうに進まないのである。
突飛な的はずれた提案ならば構わないが、論点は、「現在起きている問題を解決する」ということを忘れてはならない。

 

こう考えてみると、「できない」という判断は、それはそれで正しいのかもしれないが、解答のようで解答になっていないような気がする。
また、提案に対して、まったく応じないという姿勢に受け取られてしまう恐れがある。
もし、あなたに「どうだ?」と質問がきて、あなたが「できない」という判断を下す場合は、その判断基準と共に、「どうすれば、できるか」を話すことが正しい返答方法だと考えるのである。

 

考えてみれば、「できない」と言うことはたやすい。
それよりは、「どうすればできるか」を話す方がずっと難しいはずである。
この難しい領域に、ぜひ、あなたに踏み込んでもらいたいと思うのである。
そして、なにより、あまり「できない、できない」と言うと、何のための会議なのかもわからなくなる。
また、あなたの発言が会議の方向性を決めてしまうかもしれない。
さらに言えば、あまり「できない、できない」と言われると、やはり上司はおもしろくないものである。
そんなことから、あなたは、あまり「できない、できない」と言わない方がいい。

 

 

ポイント
①会議主催者が新たな提案をするときは、現在起きている問題を解決しようとしていることを理解する。
②自分が「できない」と判断するときは、その判断基準と共に「どうすれば、できるか」を言うことが重要である。

 

 

 

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