『1秒で「気がきく人」がうまくいく』

1秒で「気がきく人」がうまくいく 1秒で「気がきく人」がうまくいく

松澤 萬紀

ダイヤモンド社 2016-07-08

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ビジネスマンやビジネスウーマンは、自分に「刺さる言葉」を求めてビジネス書やビジネスマナーの本を読む。
12年にわたるCA経験を持つ松澤萬紀さんの本に、ビジネスに使える「刺さる言葉」が多かったので紹介しておきたい。

 

1.「靴のキレイさ」に、その人の内面があらわれる

松澤さんの友人は、ある男性を見てこう言った。
「目線のいちばん下にある『靴』にまで手入れが行き届いている人は、細かいところまで気配りができるし、仕事も丁寧だよ。でも、あの男性の靴は汚れていたし、かかともすり減っていたから、大雑把な印象を受けたんだよね」

 

私たちは「靴」について、ちょっと誤解しているところがある。
それは、あまりにも接客業やサービス業の人たちが「お客さまの靴を見ている」と言うものだから、靴は、お金持ちか、地位のある人かの判断材料に用いられるものだと考えている。たしかに、靴にまでお金をかけられる人は、お金持ちか、地位のある人が多いが、正直、そんな話をされるのは、一般のビジネスマンやビジネスウーマンにとっては、あまり愉快なことではない。
だが、松澤さんの友人の言葉の中の「目線のいちばん下にある『靴』」という部分は、それとは、べつの視点だ。自分の目で見た身だしなみのチェックという視点だ。
このように「靴」を考えられると、「靴」の扱いも手入れもちょっと違ってくる。

 

2.できることは限られていても、決して「ノー」で終わらせない

これも松澤さんの友人のCAの話だ。
あるとき、「汗だく」のお客様が搭乗され、「機内でハンカチは売っていますか?」と聞かれたという。
もちろん、機内でハンカチは売っていない。その友人はお詫びしたうえで次の行動をとった。
ハンカチの代わりに、汗をふく「オシボリ」と、喉を潤す「冷たいお飲み物」をすぐにお持ちした。
離陸後、お休みになられたお客様を見て、友人は「よほど疲れていらっしゃるのだろう。疲れているときには甘いものがほしくなるかもしれないと」と考え、お目覚めになられたあと、キャンディーを差し上げたという。

 

松澤さんは、「ノー」で終わらせることは誰にでもできる。今の自分にできることは限られているかもしれないが、「ノー」で終わらせないことを考えたいと結んでいる。まさに、ビジネスで考えたいことだ。

 

3.「経験した時間」こそが、その人の武器になる

経験した時間は、「その人の歴史」
経験した時間は、「その人の評価」
経験した時間は、「その人の武器」

 

一般のビジネスマンやビジネスウーマンは「自分の経験なんて……」と思っている。
事務や営業という観点で捉えると、たしかに「自分の経験などは、ほかの人も持っている」と思える。
しかし、そんなことはない。同じ経験などあり得ないのだ。
あなたのやっていること、やったことは、全世界であなただけの業務なのだ。そんな自信を持ってもらいたいと思う。

 

4.「オルタネート仕事術」で、不測の事態でも結果を出す

フライト乗務前に行う「プリ・ブリーフィング(次善の短い打ち合わせ)では、「目的地は札幌。オルタネート1は旭川。オルタネート2は東京リターン」などと確認が行われるという。
この記述を読んで、ちょっと驚いたが納得した。
実際には現地上空の天候などを基に判断していると思うが、オルタネートは最初から持っていたのだ。

 

オルタネートはalternateだ。代替(策)と考えればいい。
この話は、すぐにビジネスにあてはまる。
オルタネートを持っていないと、選択肢は一つしかないから、その選択が不測の事態に遭ったときには玉砕してしまう。
不測の事態でも結果を出すということは、松澤さんが言うようにオルタネートを持っているからだ。

 

 

5.相手が本当に嬉しいのは、「過程」に感謝していること

このことは、プレゼントを贈る場合、土産を買って帰る場合などによく言われる。
松澤さんは、
「過程の感謝」+「結果の感謝」=「本物の感謝」
と述べている。

 

6.「たった一文字の違い」が、自分と相手の人生を変える

この話にもエピソードがある。
ある航空会社は「みなさま、本日は、ご搭乗いただき、ありがとうございます。この飛行機は○○○15便、福岡行きです」と機内アナウンスしていたという。
ところが、このアナウンスにクレームが入った。
そのクレームは、「自分は何度も何度も搭乗しているのだから、『本日は」ではなく、『本日も』が正しいのではないか」という内容だった。
以降、機内アナウンスは「本日も」に直されたのだ。

 

あなたも、「本日も」で始まる機内アナウンスに気づいていたのではないだろうか?
「は」と「も」、たった一文字の違いだが、受け取る人のとらえ方は、まるで変わってしまう。
松澤さんは「言葉を受け取る側は、『言った人の意図』で受け取ってくれるわけではない」と述べている。

 

7.「準備力」は、成功力

松澤さんは、
「準備の量」と「結果の質」は、正比例する
と言い、
どこまで準備すれば納得するかは、「自分に自信が持てるまで」
と述べている。

 

 

いかがだったでしょうか?
いずれもビジネスの場ですぐに役立つ言葉だと思います。
最後に松澤さんの、とっておきの言葉を紹介しておきます。
「限界は、自分で考えているよりも、もっと先にある」

 

 

1秒で「気がきく人」がうまくいく

 

本の目次

第1章 [気づかい]
「1秒の気づかい」で人間関係がよくなる

第2章 [機会]
あなたも「チャンスがやってくる人」になれる

第3章 [習慣]
気がきく人の「1秒の習慣」を身につける

第4章 [言葉]
人生を劇的に変える「言葉」の魔法

第5章 [行動]
「行動を起こす」ことで、すべてが変わりだす

 

 

 

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