『稼げるコンサルタント 稼げないコンサルタント』

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柳生 雄寛

すばる舎 2015-04-09

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まず本の表紙を見ていただきたい。
そこには、「稼げる」と「稼げない」という文字がくっきりと書いてある。
一見すると、先日紹介した『「稼げる男」と「稼げない男」の習慣』によく似ているのである。
しかし、よく見るとその文字の下にコンサルタントとある。
そう、この本はコンサルタント向けの本なのである。それを今はやりの対比手法を用い、「稼げないコンサルタント」×「稼げないコンサルタント」を31項目にわたって説明している。

 

多分、みなさんは次のような素朴な疑問を持たれるのではないだろうか?
それは、「そもそも、この本はコンサルタントを対象にしているのだから、市場が狭いのではないか」と、
実は、私も最初はそう思った。
しかし、著者は500名以上の塾生を持つ『サムライコンサルタント塾』、そして30カ所の支部を持つ『成功塾』、またフランチャイズ形式の『自己PR教室』を運営しているのである。

 

これだけでもすそ野はけっこう広いなと思うが、帝国データバンクの次のレポートを見ると、私たちが想像する以上に広いマーケットだということがわかる。
帝国データバンクは、2014年1月に『急成長する経営コンサルタント業 ~5年間経営コンサルタントを営む企業数は約1,9倍、経営コンサルタント利用者数は約3,7倍に増加~」というレポートを出している。(執筆者 原畑亮平 慶應義塾大学大学院経営研究科)
そして、そのレポートの冒頭で「近年、経営コンサルタントと呼ばれるプロフェッショナルサービスが隆盛し、存在感を増してきている。その背景には、コンサルタントには必須の資格がなく、自らコンサルタントであると名乗ればだれでもコンサルタントになれる点が挙げられる」といっている。

 

おそらく帝国データバンクが拾った企業数よりも、はるかに多いコンサルタントが存在しているのだと思う。
そして、それだからこそ、稼げるコンサルタントと稼げないコンサルタントがいるのだと思う。つまり本書の意味は大ということになる。

 

そして、著者は「年収1億の道は、フランチャイズ化」と言い切り、次のように言っているのである。
「私の場合で言えば、三つ星レストランのオーナーシェフが『サムライコンサル塾』で、しゃぶしゃぶ店のフランチャイズ化が『成功塾®』で、ファーストフード店のフランチャイズ化にあたるのが『自己PR教室®』というものになります。
(略)私が、『サムライコンサル塾』、『成功塾』、『自己PR教室』とコンテンツのグレードを3種類にしているのには理由があります。
それは、人間は昔から松竹梅など、3つの選択肢があると選びやすく、どれかを購入してくれる可能性が高まるからです」

 

また、次のようも言っている。
「稼げるコンサルタントが、クライアントを成功させ続ける理由は、『ノウハウがある』とか『成功するまでやり続ける』ということよりも前に、成功するとわかっている経営者のコンサルティングを引き受けるからです。
(略)うまくいっている会社、うまくいきそうな会社を選んでコンサルティングをするということが成功させ続ける近道だということを忘れないでください」

 

多分、みなさんは、「なるほど………」と思うのではないだろうか。
そして、この本は、一般のビジネス書と共通していることを言っていることにも着目したいのである。

 

その中で、下記の部分は一般のビジネスマンにも十分に参考になると思う。

 

「仕事とは、自ら決める行動やアクション。
作業とは、すでに決められている行動やアクション。
(略)この仕事と作業を合わせて業務といいます。言い換えれば、業務の中に仕事と作業があるということです。そして、経営者がするべきことは、当然、作業ではなく”仕事”です。したがって、コンサルタントがするべきことも、”仕事の手助け”になります」(P155~156)

 

そして、そのためには著者は、「言葉の定義」を明確にしろと主張している。上の例で言えば、”仕事”と”作業”。

 

「『具体的な課題=明確な理想ー正確な現状』です」(P164)

 

「方程式をつくれる人が稼げる
物事を分解する考え方が身に付けばいろいろな方程式を作り出すことができます。
『売上=男性売上+女性売上』
『売上=客数×1席あたりの売り上げ×椅子の数』
『売上=アシスタントの売上+スタイリストの売上』……。
分解する思考を持ち、方程式を生み出す力が付けば、さまざまな改善ポイントを見つけ出すことができるのです」(P217~218)

 

いかがでした?
多分、「稼げるコンサルタントはやはり違う」、「稼げるための理がしっかりしている」と思われたのではないでしょうか?
つまり、この本は、たまたま対象者をコンサルタントにしているが、商売の論理自体は同じであると思われたのではないでしょうか。
そして、ちょっと複雑な思いだったのは、コンサルタントにもさまざまなレベルがあるということだったのではないでしょうか。

 

お茶やお花の世界、ピアノなどの楽器の世界、絵の世界、また学者の世界には子弟関係があるということは、私たちはよく理解していますが、やはり、コンサルタントの世界にもそんなものがあることを知り、「そうか……」と思うと同時に、あるいは、「私の先生、または、私が読んだ本のコンサルタントはいったい、どのレベルなんだろう?」と思ったのではないでしょうか。

 

 

 

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