『何があってもだから良かった』 

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何があっても、だから良かった 人間を磨き、格を高める経営 何があっても、だから良かった 人間を磨き、格を高める経営
青木 擴憲

PHP研究所 2013-09-07

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紳士服のAOKIホールディングス会長 青木擴憲氏の本である。
本を読んでいて、カラオケ「コート・ダジュール」も同グループの経営であることを知った。
この本を選ぶキッカケとなったのは拙著『サラリーマンの本質 』終章で『「よかった」と思う』という見出しをつけたので、「それと同じことを言っているのかな」という気持ちがあったからである。

 

正直、私は、今まで、このような経営者や創業者、あるいはセールスマンが書いた本を手にすることは少なかった。
それよりは、何か経営学的な色彩を持つ本を選んでいた。
ところが、こういう本は読んでいてけっこう楽しいことに気づく。
なぜならば、本に出てくる著者の人生や苦労といったものが、よく頭の中に入っていくからだ。
ああだ、こうだと理屈をつけるビジネスコンサルタントの本より、よほど読みやすいし参考になる。

 

さて、この本だが、前に紹介したファーストリテイリング会長の柳井正氏の『一勝九敗』とよく似ている。
それもそのはず、業種も繊維関係であること、まさに小売店から一大チェーン店を築いたところ、 そしてともに創業者であることから、似て当然なのだろう。
この本が読みやすいのは、著者が経験から学んだ教訓を、項目立てしていることにある。
各項目の説明は経験を基にしているが、ブログ感覚に似ている。
そして、著者の人間像というものも読みながらよくわかった。
また、著者は、本中、絶え間なく「即」という言葉を使っている。
多分、著者は、何でもすぐ実行することを信条としているのだろう。

 

本の中身は、柳井正氏と同様、創業者の視点をベースにしているので、一般のサラリーマンの感覚とは少し異なることがあるかもしれないが、実際の体験をベースにしているので、参考となる箇所もきっと多いと思う。
また、経営者や創業者が共通して思うことにもきっと出くわすだろう。心構えの違いということも感じ取ると思う。

 

参考となる箇所を挙げておきたい。
「ウォーキング・ソリューション」「ソリューション・トリップ」という記載である。
これは、考えが行き詰まったときに、歩いたり、旅行することである。
そのときに、「これだ!」と解決策が浮かぶことがあるとという記述である。
これは、実際によくあることである。みなさんも経験しているかもしれない。
違うことをやっているときに、ふと、いい案が浮かんだり、問題の解決策が、確かに浮かぶのである。
不思議なものである。
多分、こうした現象は、真剣に考え続け、悩みに悩み抜いていることがベースにあって、気が緩んだときに突然襲ってくるのではないかと思うが、みなさんにも、ぜひおすすめしたい。

 

さて、 こうした体験本を選ぶということは難しいと思う。それは、当たりはずれがあるからだ。
無理に全部を納得しようとするのではなく、「これはそうだな」と共感した部分だけを、自分に活かすくらいの気持ちで読んだ方がいいかもしれない。

 

 

 

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