『浅草のおかあさん』の舞台㉗気持ちが詰まっている焼きいも

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気持ちが詰まっている焼きいも

 

焼きいもはおかあさんの味がしたが、もう一人の味もした。
それは、お手伝いさんの味だ。

 

焼きいもを食べるときは、おかあさんもいたが、お手伝いさんも、かならずいたからだ。
その訳は、物売りの人が来たときには、おかあさんは、かならずお手伝いさんに「買う?」と聞いていたからだ。
だから、買ったときには、その場にいつもお手伝いさんがいる。

 

 

考えてみれば、浅草のおかあさんたちは、いつもお手伝いさんと相談しながら食料品や物を買っていた。
お手伝いさんたちは、浅草のおかあさんたちの参謀役でもあったのだ。

 

 

お手伝いさんとは、喜びも悲しみも、怒りも涙も共有した。そこには、「家政婦のミタ」のような世界はなかった。

 

血を分けた人でもないのに、その関係はいったいなんだったのだろうか?
また、お手伝いさんの楽しみは、なんだったのだろうか? まさか、子供たちと「少年サンデー」や「少年マガジン」を回し読みすることではなかったはずである。

 

 

 

 

近日発売の
『浅草のおかあさん』第27話 おかあさんとお手伝いさんの気持ちが詰まっている焼きいも  から

 

 

 

 

『浅草のおかあさん』目次
『浅草のおかあさん』の舞台を訪ねて(画像)

 

 

 

「やーきいも いしやーきいも やきたて」という声が聞こえてきた。

 

 

 

 

2018年1月4日