『浅草のおかあさん』の舞台㉖浅草の洋食

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浅草の洋食

 

浅草で洋食といえば、「旨すぎて申し訳ないス!」でおなじみの「ヨシカミ」と、永井荷風先生が通ったことで知られる「アリゾナキッチン」が有名である。

 

ただ、「アリゾナキッチン」は、残念なことに2016年10月3日に店を閉めてしまった。閉店間際には、荷風先生の大好物だった『チキンレバークレオール』を食べに、多くの人が集まったという。

 

 

浅草には「ヨシカミ」や「アリゾナキッチン」のような有名な店でなく、もっぱら地元の人を相手にしている洋食屋もある。
そんな店の一つに「フナキ」があった。

 

 

浅草のおかあさんたちは、子供が風邪をひいたり、熱をだしたりすると「フナキ」から出前を頼んだ。

 

ここに不思議な現象が起きた。
出前を受け取ったのは子供たちだったからだ。

 

子供たちは、おかあさんが「フナキ」から出前を取ると聞いた瞬間、風邪どころの騒ぎではなくなり、むくりと起き出し、玄関先で「まだか、まだか」と出前を待った。だから出前を受け取ることができたのである。

 

 

そんなこともあってか、この界隈の子供たちは風邪をこじらせたことがない。子供たちがフナキの出前を受け取る段階で、風邪は去っていってしまったのである。

 

 

 

 

近日発売の
『浅草のおかあさん』第26話 浅草の洋食  から

 

 

 

『浅草のおかあさん』目次
『浅草のおかあさん』の舞台を訪ねて(画像)

 

 

 

「フナキ」は、うなぎ「色川」の一軒隔てた所にあった

 

路地の奥に「ヨシカミ」が見える

 

 

 

 

2018年1月4日